観光

阿寒湖の観光完全ガイド

マリモと温泉の魅力

阿寒湖は特別天然記念物・球状マリモと道東最大の温泉街を持つ北海道屈指の観光地。遊覧船・アイヌ古式舞踊・オンネトー・冬のワカサギ釣りまで年間の楽しみ方を完全ガイド。

道東・釧路管内にある阿寒湖のエメラルドグリーンの湖面と雄阿寒岳の全景

Photo: Lake Akan Kushiro Hokkaido Japan01s3 / Wikimedia Commons

·
編集部
くしろポータル編集部

釧路市・釧路町在住の編集部が一次情報・公的機関データをもとに執筆。編集方針

この記事のポイント

  • 1阿寒摩周国立公園内のカルデラ湖・阿寒湖は世界唯一、直径15cm超の球状マリモが群生する特別天然記念物の宝庫
  • 2遊覧船でチュウルイ島のマリモ展示観察センターへ(4〜11月運航)、夜は北海道最大のアイヌコタンで古式舞踊が◎
  • 3釧路市街から車約1時間半、阿寒湖温泉の露天風呂と観光を組み合わせた1泊プランが満足度高い

阿寒湖の基本情報と見どころ

阿寒湖は北海道東部の阿寒摩周国立公園内に位置するカルデラ湖で、面積約13.25km²(1,318ha)、最大水深約44.8メートルの湖です。特別天然記念物の「阿寒湖のマリモ」が世界的に有名で、直径15センチ以上にまで成長する球状のマリモが群生する湖は世界でもここだけです。

湖の北東には雄阿寒岳(標高1,370メートル)、南西には雌阿寒岳(標高1,499メートル)がそびえ、山岳風景と澄んだ湖水のコントラストが広がります。湖畔には阿寒湖温泉街が広がり、温泉旅館やホテルが軒を連ねています。

さらにアイヌ文化の拠点「阿寒湖アイヌコタン」では、北海道の先住民族アイヌの伝統文化を間近に体験できます。釧路市街地から車で約1時間半とアクセスもよく、日帰り観光から温泉宿泊まで幅広い楽しみ方ができる道東を代表する観光スポットです。年間約100万人が訪れる人気観光地で、四季折々の自然美が楽しめます。

マリモを間近で見る遊覧船クルーズ

阿寒湖観光のハイライトは、遊覧船で行くマリモ展示観察センターです。阿寒観光汽船が運航する遊覧船は、湖上を約85分かけて周遊し、途中チュウルイ島に停泊します。チュウルイ島にあるマリモ展示観察センターでは、湖底から引き揚げた天然マリモを大型水槽で観察でき、マリモの生態や成長過程を詳しく学ぶことができます。直径20センチを超える大型マリモも展示されています。

遊覧船は4月中旬から11月末まで運航しており、1日に複数便が出ています。船上からは雄阿寒岳の雄大な姿や、季節によって変わる湖岸の風景を一望できます。

特に紅葉シーズンの10月は湖畔が赤や黄色に染まり、最も美しい時期です。冬期は遊覧船が運休しますが、代わりに湖上をスノーモービルで走るアクティビティが楽しめます。阿寒湖畔エコミュージアムセンターでは通年でマリモの展示があるので、冬に訪れてもマリモを見学することは可能です。遊覧船の料金は大人2,400円(マリモ展示観察センター入館料含む、公式サイトで最新料金を確認推奨)で、阿寒湖観光の主要アクティビティです。

阿寒湖アイヌコタンで触れる先住民文化

阿寒湖温泉街の一角にある「阿寒湖アイヌコタン」は、北海道最大級のアイヌ集落で、約120名のアイヌの人々が暮らしています。コタン内には民芸品店が約30軒並び、木彫りの熊や独特の文様を施したアクセサリー、刺繍作品など、アイヌの伝統工芸品を購入できます。職人が目の前で彫刻を施す実演も見られます。

阿寒湖アイヌシアター「イコロ」(2012年グランドオープン)では、ユネスコ無形文化遺産に登録されたアイヌ古式舞踊を鑑賞できます。力強いリズムと歌声が響く伝統的な演目が上演されます。

デジタルアートとアイヌの伝統を融合させた「ロストカムイ」という演目も人気で、最新のプロジェクションマッピング技術でアイヌの神話世界が表現されます。体験プログラムも充実しており、ムックリ(口琴)の演奏体験や、アイヌ刺繍体験、伝統料理の試食など、文化を五感で感じることができます。入場は無料で、温泉街の散策と合わせて楽しめます。

阿寒湖温泉で癒しのひととき

阿寒湖畔には良質な温泉が湧き、約20軒の温泉旅館やホテルが立ち並ぶ温泉街が形成されています。泉質は単純泉と硫黄泉が中心で、肌にやさしく美肌効果があるとされています。湖を一望できる露天風呂を持つ宿が多く、朝もやに包まれた阿寒湖を眺めながらの朝風呂が楽しめます。

日帰り入浴を受け付けている施設も複数あり、「あかん遊久の里 鶴雅」や「ニュー阿寒ホテル」などの大型ホテルでは、多彩な浴槽やサウナを楽しめます。

温泉街の中心にある手湯や足湯も無料で利用でき、散策の途中に気軽に温泉を楽しめるのが嬉しいポイント。ボッケ遊歩道では、地中から泥がボコボコと噴き出す「ボッケ」と呼ばれる泥火山を間近で見ることができ、火山性の温泉地であることを実感できます。冬には「阿寒湖氷上フェスティバルICE・愛す・阿寒」が開催され、凍った湖上に打ち上げられる花火と温泉の組み合わせは、冬の北海道ならではの至福の体験です。

周辺の自然スポットと登山情報

阿寒湖周辺には魅力的な自然スポットが点在しています。雌阿寒岳は活火山で、登山口から山頂まで約2時間半の登りで、噴火口や高山植物を楽しみながら登れる人気の山です。山頂からは阿寒湖、オンネトー、大雪山系まで見渡せる大パノラマが広がります。ただし火山活動の状況により入山規制がかかることがあるため、最新情報の確認が必要です。

オンネトーは雌阿寒岳の西麓にある神秘的な湖で、天候や光の加減によってエメラルドグリーンやコバルトブルーに色が変わることから「五色沼」とも呼ばれています。

阿寒湖から車で約30分でアクセスでき、静寂に包まれた湖畔の散策は心が洗われる体験です。双湖台からはペンケトーとパンケトーという二つの湖を見下ろせ、北海道の形に見えるペンケトーは隠れた絶景スポットです。阿寒湖畔の森にはボッケ遊歩道やボタニカルロードなど気軽に歩ける散策路も整備されており、エゾリスやキツツキなどの野生動物との出会いも期待できます。

アクセスと季節ごとのおすすめプラン

阿寒湖へのアクセスは、釧路空港から車で約1時間、釧路市街地からは国道240号線を北上して約1時間半です。路線バスは阿寒バスの釧路〜阿寒湖線が運行しており、所要約2時間です。女満別空港からは車で約1時間半、帯広からは約3時間でアクセスできます。春(5〜6月)は新緑とミズバショウの季節で、雌阿寒岳の登山シーズンの幕開けです。

夏(7〜8月)は遊覧船やカヌーフィッシングなどの水上アクティビティが最も楽しい時期で、ヒメマス釣りも解禁されます。

秋(9〜10月)は紅葉の絶景シーズンで、遊覧船から見る湖畔の紅葉は特に美しいです。冬(1〜3月)は阿寒湖が全面結氷し、ワカサギ釣りやスノーモービルなどの氷上アクティビティが楽しめます。宿泊は温泉街に幅広い価格帯の宿があり、高級旅館からリーズナブルなゲストハウスまで選択肢が豊富です。1泊2日で阿寒湖を満喫し、翌日は摩周湖や屈斜路湖を巡るのが王道のプランです。

2026年6月時点の状況

2026年6月の阿寒湖は初夏の観光シーズンが始まり、遊覧船も通常運航中です。湖畔の新緑が鮮やかなこの時期、チュウルイ島へのマリモ観察クルーズも空いており、ゆっくりと見学できます。6月の阿寒湖周辺では雌阿寒岳登山の人気が高まる時期でもあり、高山植物の開花が始まります(入山前は最新の火山活動情報を必ず確認してください)。

阿寒湖アイヌコタンでは春〜夏の公演スケジュールが組まれており、古式舞踊の鑑賞に訪れる観光客が増えています。気温10〜18℃程度と本州の初夏より涼しいため、アウトドアアクティビティも快適にこなせるシーズンです。温泉地ならではのソフトクリームや乳製品スイーツも人気で、釧路ソフトクリーム完全ガイドでは道東のソフトクリームスポットをまとめています。

知っておきたいポイント

  • 1遊覧船は紅葉シーズンの10月が最も混雑する。午前中の早い便がおすすめ
  • 2アイヌコタンの古式舞踊は夜公演がメイン。事前に上演スケジュールを確認しよう
  • 3冬のワカサギ釣りは防寒対策を万全に。テント内でも氷点下になることがある
  • 4オンネトーは午前中の方が湖面が穏やかで美しい色が見られる確率が高い
  • 5阿寒湖温泉街は徒歩で回れるコンパクトなサイズ。レンタサイクルも便利
NEXT READ
釧路エリアの温泉地(阿寒湖・川湯)で湯けむりが立ち上る露天風呂と道東の自然

次に読む記事

釧路エリアの温泉完全ガイド

釧路エリアには阿寒湖温泉、川湯温泉、丹頂の里温泉など多彩な温泉が点在。泉質、日帰り入浴、おすすめ宿泊施設を網羅した温泉ガイドです。

この記事を読む

同テーマでもっと深掘り

別の角度から知る

カテゴリ一覧

観光の記事をもっと見る

他のカテゴリも探す

この記事の信頼性について

著者

くしろポータル編集部

最終更新

2026-06-06

本記事は北海道釧路市・釧路町を生活拠点とするくしろポータル編集部が、釧路在住者の視点で執筆。公的機関の一次情報・現地確認・公式サイト・在住者の経験を基にリサーチし、 固有名詞・数値はウェブ検索と公式サイトで二重確認しています。詳しい品質管理プロセスは編集方針をご覧ください。

営業時間・料金などの最新情報は変動の可能性があります。実際に訪問される際は各施設の 公式案内をご確認ください。誤りや古い情報を発見された場合は、お問い合わせまでお知らせください。速やかに確認・修正いたします。